サービスを通じて顧客に“安心”を届ける。メモリアル・ブライダルに関する委託業務を父親から継承し、現在は新事業の水耕栽培事業をスタートされています。

事業継承前_seed

高校時代は、料理人になる為の経験として、結婚式の配膳のアルバイトを行い、料理人になる為の進学と就職を考え、希望の料理人にはなったものの、腰痛にも悩まされ将来に不安を感じたので、やはり自分でやっていく方がよいと思い、友人に勧められた保険の営業マン研修を受けている最中に祖母が亡くなったと、北海道の地にて連絡を受けた。

祖母の葬儀に出る為に石川県にて、全く父の会社を継承する気はなかったが、お坊さんの説法で、「もし大切な人が亡くなられた際に初めて会った人、疎遠になっていた人との再会があったならば、それは故人様が巡り合わせてくれた事だと思って、故人様に感謝すると良いですよ。」説法を聞いたときに、大阪から祖母の葬儀のために、父の会社の取引先の会長・社長がわざわざ足を運んでいただき、これも何かの巡り合わせと思い、父親の会社の取引先の会長から、「いつ大阪に帰ってくるのか？」と聞かれた時には、これも巡りあわせと父の会社を継ぐことを決める事になった。

事業継承_startup

大阪に戻り父の会社に入り、社長の息子として、次期社長になるプレッシャーはあったものの、スタッフさんと一緒に現場に出て働いている間は楽しかったが、理想と現実のギャップに悩みながらも、周りの理解を得られることが出来なくて、苦しかった。苦しさから会社を辞めたいと思った時は、石川にある祖母の墓に足を運び、祖母に語るように自分を奮い立たせる日々を送ってきたが、自分のやれることを一生懸命取り組む事で、役職と共に理解を得られるようになってきた矢先に・・・

改革期_innovation

以前から、父親が70歳で引退を決めていたので2020年11月に事業継承をしたが、この時は、コロナウィルスの真っ只中、これ以上は悪くなることはないと思い、良い意味で開き直ることは出来たが、コロナ中で業績が上がる見通しが出来ない中、多少の業績は上げる事ができたが、それでも厳しい状況は変わりなく、それでも会社を守るべく、父でもある会長に進言し、一人も辞めさせたくない、全員の生活を最低限守るために、ダブルワークや扶養の範囲内の多少余裕のあるパートさんにお願いもして、パートさんの生活に合わせたワーキングシェアを本部主導で行い、正しい決断だったか悩む日々が続いた。悩む中で、一社依存で、仕事が当日の昼間に決まる、仕事量が不規則だから、安心して働くことができないから辞めていくパートさんがいる中で、いつしかパートさんの生活を守りたいと思うようになってきた。

コロナが明けても、一社依存で、仕事の流れは変わることなく、周囲の経営者仲間からは、一社依存が問題だと言われてきたが、経営視点から考えるのではなく、パートさん視点から考えた時に一社依存が悪いのではなく、昼間に仕事が決まり、出勤が不規則な事が課題だと視点を変える事で、自分達で、仕事量をコントロール出来る仕事を持つ必要があることに気づいた。それとは別に、自社はお客様に何を提供しているのか？パートナーサービスに任せておけば、大丈夫だ」と顧客様に感じてもらえる「安心感」を提供してきた。では、会社は働く人に「働く安心感」を提供できているのか？

自社は「安心感」をキーワードに、取引先様に安心感をもって仕事の依頼をしていただきながらも、仕事がコントロール事業を作ろうと思いたった。一度は料理人の道を断念したが、違う形で食に携わろうと、折角やるなら、安心して口に入れる事が出来る農薬不使用で且つ栄養価の高くなる栽培方法で育てた野菜で、美味しく身体にもやさしい食“財”をつくる事業を立ち上げたのです。